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SIerからの転職は、エージェント選びを間違えると「また同じ構造の会社」を紹介されて終わりがちです。SIerの経験は伝え方しだいで評価が大きく変わり、その「翻訳」ができない相手だと似た求人しか出てこないからです。
この記事では、SIer出身者の転職に使いやすいエージェント3社と、行き先別の使い分けを整理します。根拠は厚生労働省の公的データと各社公式サイトの公開情報を中心にしています。
エンジニアSIerから転職したいんですが、有名な大手エージェントに登録しておけばいいんですよね?
テック先輩それで遠回りする人が多いんだ。SIerの経験は「翻訳」が必要だから、IT特化型を軸にした方が話が早いよ。
SIer出身者はIT特化型を2〜3社併用するのが基本です。迷ったら「提案の幅=Strategy Career・年収交渉=TechGo・市場価値の確認=レバテックダイレクト」の組み合わせから始めるのが手堅い形です。行き先が決まっている人は、本文の「行き先別の使い分け」から読んでください。
前提SIer出身者は転職市場でどう評価されるか
まず前提として、SIer出身者が戦う市場は売り手優位です。公的データで確認できます。
- IT技術職(情報処理・通信技術者)の有効求人倍率は1.49倍で、全職業平均(1.13倍)より高い〔厚生労働省「一般職業紹介状況」2026年6月分・常用(パート除く)〕
- 転職した人のうち賃金が増えた人は40.5%で、減った人(29.4%)を上回る〔厚生労働省「令和6年雇用動向調査」〕
SIerで積んだ経験のうち、転職市場で武器になりやすいのは次の4つです。
- 要件定義・基本設計などの上流工程の経験
- 顧客折衝・ベンダー調整の経験
- プロジェクトマネジメント(進捗・品質・予算の管理)
- 金融・製造など特定業界の業務知識
エンジニア「コードを書いてない」ことを引け目に感じてましたが、武器になる経験もあるんですね。
テック先輩そう。ただし職務経歴書や面接でそれを伝わる形にするには、IT業界の文脈が通じる相手と組む必要があるんだ。
注意SIer出身者がエージェント選びで失敗する3パターン
登録先を間違えると、経験が正しく評価されないまま消耗します。よくある失敗は3つです。
1総合型の1社だけに登録する
営業職も事務職も扱う総合型では、担当者にIT業界の文脈が通じないことがあります。「一次請けの要件定義とSESの常駐は別物」といった前提から、自分で説明することになりがちです。
2行き先を決めずに、紹介された求人へ流されるまま応募する
行き先の軸がないと、紹介しやすいSES求人ばかり提案される状態に陥りがちです。この構造は転職エージェントにSESばかり紹介される理由と対処法で詳しく解説しています。
31社の言うことだけで決める
エージェントごとに保有求人も得意分野も違うため、1社だけでは相場観が持てません。提示された選択肢が「全体の一部」であることに気づけないのが最大のリスクです。
エンジニアまさに総合型1社だけで進めるところでした…。じゃあ具体的にどこを使えばいいんですか?
テック先輩SIer出身者が使いやすい3社を、タイプの違いがわかる形で並べたよ。
比較SIer出身者向け転職エージェント3社の比較
SIerからの転職で使いやすい3社を比較します。タイプが異なるため、2〜3社の併用が前提です。
【選定基準】各社公式サイトの公開情報(サポート内容・対象条件・公表実績)と、SIer出身者の転職での使いやすさを編集部が評価して選定・順位付けしています。広告出稿の有無や報酬額によって順位を決めることはしていません。
| サービス名 | タイプ | こんなSIer出身者向け | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Strategy Career | エージェント型 | コンサル・事業会社・社内SEまで幅広く比較したい人 | 東京・大阪中心/20〜30代向け |
| TechGo | エージェント型 | 年収アップを最優先にしたい人 | 面談を受けられる方が対象 |
| レバテックダイレクト | スカウト型 | まず自分の市場価値を確かめたい人 | スカウトを待つ型のため急ぎに不向き |
※各社の対象条件・対応エリア・サポート内容は、各社公式サイトの公開情報および編集部調べ(2026年8月時点)に基づきます。実績数値は各社の公表値です。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
SIer出身者に強い
転職エージェント3選
SIer経験の「翻訳」から行き先の比較まで。
この3社から2〜3社を選んで併用するのが基本形です。
Strategy Career(ストラテジーキャリア)
株式会社明光キャリアパートナーズ
IT特化のエージェント型。SIerからコンサル・事業会社・社内SEまで行き先の選択肢を広く比較でき、キャリアの棚卸しから任せられます。「コンサルか社内SEか決めきれない」段階のSIer出身者に合う1社です。
- SIer経験(上流・PM・顧客折衝)の言語化を手伝ってもらえる
- コンサル・事業会社・社内SEを横並びで比較できる
- 年収と働き方を両立できる求人の提案を受けられる
TechGo(テックゴー)
年収交渉に強いIT特化型
平均年収アップ額138万円(同社公表・年収アップ実現者の平均/2025年6〜7月実績)を掲げるIT特化型。面接対策や職務経歴書の添削が手厚く、SIerの経験を「評価される実績」に磨き上げてから応募できます。年収を軸に転職したい人向けです。
- 年収交渉を前提としたサポートを受けられる
- 面接対策を何度も受けられ、準備を積み上げやすい
- 職務経歴書の添削で書類通過率を高めやすい
レバテックダイレクト
スカウト型・登録だけで市場価値を確認
プロフィールを登録すると企業から直接スカウトが届くサービスです。その約95%(同社公表・2026年1〜3月実績)が面接・面談確約で、自分のSIer経験がどの企業タイプに刺さるかを応募前に確認できます。
- 登録するだけで、SIer経験への企業側の評価が可視化される
- 受け身でOK。多忙な在職中でも使いやすい
- IT・Web系に完全特化で求人の質が高い
次の一手行き先別の使い分け(まずどの記事から読むか)
エージェントは「行き先の仮説」があるほど機能します。行き先別に、判断材料になる記事と相性のよいサービスをまとめました。
| 行き先 | まず読む記事 | 相性のよいサービス |
|---|---|---|
| ITコンサル | SIer→ITコンサル転職で後悔する人・成功する人 | Strategy Career/TechGo |
| 社内SE・事業会社 | 社内SE転職の難易度と通る人の共通点 | Strategy Career |
| 自社開発・Web系 | SESから自社開発に転職する方法 | レバテックダイレクト |
| ユーザー系SIer(元請け側) | ユーザー系SIerへの転職難易度と通る人の共通点 | TechGo/Strategy Career |
| 行き先未定(年収から考える) | SIerから転職すると年収はいくら上がる?実額比較 | レバテックダイレクト |
エンジニア行き先の仮説を持ってから登録すると、紹介される求人の質が変わりそうですね。
テック先輩その通り。仮説はエージェントとの面談で修正すればいいから、完璧じゃなくていいんだ。
実体験経験者に学ぶ「エージェントの使い倒し方」
2回の転職を経験したインフラエンジニア(YouTube発信)は、エージェントを、求人紹介の窓口としてだけでなく情報源として使い倒すことを勧めています。発信内容の要点を紹介します(出典は末尾のURL)。
- 担当者に「この会社と他社の違い・社風」を質問し、回答をそのまま志望動機と面接に活かす
- 想定質問への回答を面談で一緒に磨いてもらう(添削を遠慮しない)
- 過去の合格例・不合格例(技術の話に偏ってコミュニケーションが取れず落ちた例など)を聞き、失敗パターンを避ける
※発信者個人の体験・見解です。出典:
https://www.youtube.com/watch?v=QwDL2VMcxtA
よくある質問
Q1. SIerの経験しかありませんが、登録できますか?
できます。上流工程・顧客折衝・PM経験はIT転職市場で評価対象になる経験です。今回紹介した3社はいずれもIT特化型のため、SIerの実務内容が文脈ごと通じます。
Q2. 何社くらい登録すべきですか?
2〜3社の併用が基本です。保有する非公開求人と得意分野が各社で異なるため、1社では選択肢の全体が見えません。
Q3. 在職中でも使えますか?
使えます。面談は平日夜やオンラインに対応しているのが一般的です。忙しい時期は、登録だけで進むスカウト型(レバテックダイレクト)から始める方法もあります。
Q4. 紹介された求人がSESばかりだったらどうすればいいですか?
「客先常駐なし」など条件を明確に伝え、それでも変わらなければ別のエージェントに切り替えてください。詳しい対処は転職エージェントにSESばかり紹介される理由と対処法で解説しています。
まとめ
- IT技術職の有効求人倍率は1.49倍と売り手優位。転職者の40.5%は賃金が増えている〔厚労省〕
- SIer出身者の失敗パターンは「総合型1社だけ」「行き先を決めない」「1社だけで判断」
- IT特化型を2〜3社併用し、行き先の仮説を持って面談に臨むのが基本形
まずは1社、今日登録するところから始めてみてください。
