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「今月も手取り20万円台か」「また希望と違う現場に飛ばされた」「このまま何年いてもスキルが積める気がしない」――SES企業で働くエンジニアなら、一度はこんなことを思ったことがあるのではないでしょうか。
本記事では、口コミサイトに投稿されたSES企業の退職理由を独自に分析し、厚生労働省のデータと合わせて「なぜSESを辞めたくなるのか」を6つの理由に整理しました。
先に結論を言うと、SESを辞めたいと感じるのは甘えではありません。構造的な問題がそこにはあります。現実的な抜け出し方も紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
SES企業の「辞めたい」はIT業界の中でも深刻度が高い
厚生労働省「令和5年雇用動向調査」によると、IT業界(情報通信業)の離職率は11.8%で、全産業平均の15.4%を下回っています。数字だけ見ると「IT業界は離職率が低い」と言えます。
しかし、この数字はIT業界全体の平均にすぎません。大手SIer、Web系企業、SES企業を全てひとまとめにした数字です。
今回、口コミサイトに投稿された退職理由を企業タイプ別に分析したところ、SES企業の口コミ評価は平均★2.3でした。大手SIerが★3.2、外資コンサルが★3.3であることを考えると、SES企業の不満度は突出しています。
同じIT業界でも、SESを辞めたいと感じている人の深刻度は他のタイプとは次元が違うのです。
SESを辞めたい6つの理由【口コミサイトから独自分析】
口コミサイトに投稿されたSES企業の退職検討理由を複数件分析し、頻出するテーマを6つに整理しました。
理由1. 給与が低い・中間マージンで搾取される(最も多い声)
SES企業の退職理由として圧倒的に多かったのが給与の低さです。
SESの仕組み上、クライアントが支払う契約単価から自社のマージンを差し引いた金額がエンジニアの報酬になります。口コミではマージン率が5〜6割というケースも報告されており、「契約単価70万円なのに手取りは20万円程度」といった声もありました。
さらに深刻なのは、同じプロジェクトで同じ業務をしていても、所属するSES企業によって給与が大きく異なることです。「他社SESの未経験エンジニアの方が自分より給料が良い」という状況は、モチベーションを根本から破壊します。
大手SIerの「報酬が物足りない」とは質が全く異なり、SESの場合は家庭を持つと生活自体が厳しくなるレベルの問題です。
理由2. 案件を自分で選べない「案件ガチャ」
SES企業で2番目に多かった不満が「案件ガチャ」です。
面接時に話したキャリアプランと全く違う現場に配属される。配属先を変更したいと申し出ても「少なくとも半年は勤務しないと認められない」と突き返される。上流工程やクラウド領域を希望しても、「単価が今より下がるから」と配属NGにされる――。
つまり、自分のキャリアを自分でコントロールできないのがSESの構造的な問題です。希望を出しても通らない、通っても単価が下がるから却下されるという二重の壁があります。
理由3. スキルアップの機会がない
「SESなら色々な現場を経験できてスキルが身につく」と聞いて入社した人も多いはずです。しかし現実は違います。
派遣先での業務は、常駐先のメンバーが主導するプロジェクトの中で作業を消化する立場に置かれがちです。新しい技術に触れる機会は限られ、下流工程のテストや運用保守が中心になることも珍しくありません。
口コミの中には、自費で資格を取得しクラウド関連のアウトプットまで準備したのに、それを活かせる案件の面談機会すら与えられなかったという声もありました。自己投資が報われない構造は、エンジニアにとって最も辛い環境です。
理由4. 営業に放置される・サポートがない
SES企業にとって営業は、エンジニアと案件をマッチングする重要な存在です。しかし口コミでは「現場に入ったら放置」という声が目立ちました。
営業がキャパオーバーで手が回っていない。現場で問題が起きても積極的に解決してくれない。そもそも営業が技術を理解していないため、希望を伝えても的外れな案件を紹介される。
営業側の口コミでも「案件とエンジニアの単価が合わないと感じることが増えた」「業界としての限界を感じた」という声があり、SESビジネスモデル自体の行き詰まりが示唆されています。
理由5. 雇用が不安定・景気で切られるリスク
SES企業は「正社員雇用」を謳っていますが、実態は異なります。
景気が悪くなれば客先からの需要が減り、派遣先が決まらない待機状態に陥ることもあります。その間は給与が下がるケースもあり、「正社員」の肩書きと実態の雇用安定性にはギャップがあります。
また、同じ現場に問題のある社員がいた場合に、関係のない自分まで芋づるで契約を打ち切られたという理不尽な事例も報告されていました。
理由6. どこにも居場所がない孤独感
見過ごされがちですが、SESエンジニアの「帰属意識のなさ」は長期的な離職要因として重要です。
客先常駐が基本のため、自社にも派遣先にも本当の意味での居場所がありません。自社の会議は業務時間外に設定され、集まっても現状報告だけ。お互いの業務内容も知らないメンバーが集まるため、チーム感はゼロです。
さらに、派遣先と自社で休日カレンダーが異なるケースでは、差分を有休で埋めるしかなく、プライベートで有休を使える日がほとんどないという声もありました。
厚労省データで見る離職理由ランキング【裏付け】
上記の口コミ分析は、公的データとも合致しています。
厚生労働省「令和5年雇用動向調査」による転職入職者が前職を辞めた理由(「その他」「定年・契約満了」除く)は以下の通りです。
男性の転職理由TOP5
- 職場の人間関係が好ましくなかった(9.1%)
- 労働時間・休日等の条件が悪かった(8.1%)
- 給料等収入が少なかった(7.4%)
- 仕事の内容に興味を持てなかった(7.4%)
- 会社の将来が不安だった(6.0%)
出典:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」
また、厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」では、初めて勤務した会社を辞めた理由として以下が上位に挙がっています。
- 賃金の条件がよくなかった(28.5%)
- 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった(28.5%)
- 人間関係がよくなかった(26.4%)
出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」(3つまで複数回答)
SES口コミで最頻出だった「給与の低さ」は、若年層データの1位「賃金条件への不満」と完全に一致します。SESの問題は、全産業に共通する離職要因がIT業界の中で最も先鋭化した形と言えるでしょう。
SESから抜け出す転職先3パターン
「SESを辞めたい」と思ったとき、現実的な転職先は大きく3つあります。SESで積んだ実務経験は、どのパターンでも評価されます。
パターン1:自社開発企業(Web系・事業会社)
「自分たちのプロダクト・サービスを作りたい」という人に最適な選択肢です。
SESで経験した複数の現場での開発経験は、自社開発企業でも即戦力として評価されます。案件ガチャから解放され、一つのプロダクトに腰を据えて関われるのが最大のメリットです。
パターン2:SIer(受託開発企業)
「いきなり自社開発はハードルが高い」と感じる場合は、SIerへの転職が現実的なステップアップになります。
SIerではチーム開発が基本で、上流工程(要件定義・設計)にも関われます。SESで「下流工程しかやらせてもらえない」と感じていた人にとって、キャリアの幅を広げるチャンスです。大手SIerは安定性も高く、SESの不安定さから抜け出すには堅実な選択です。
パターン3:社内SE
「もう客先常駐はしたくない」「一つの会社に腰を据えたい」という人には社内SEがおすすめです。
SESで複数の現場を経験したことは、社内SEに求められるベンダーマネジメントや業務理解に直結します。「居場所がない」という問題を根本から解消でき、dodaのマーケットレポートでもITエンジニアの転職決定先として常に上位にランクインしています。
SESから転職するならおすすめの転職エージェント
SESからの転職では、IT業界に特化した転職エージェントの利用が必須です。SES出身者のキャリアパスを理解しているアドバイザーに相談することで、自分の経験がどう評価されるかが具体的にわかります。
ここでは、SESからの転職に強いエージェントを3つ紹介します。いずれも登録・利用は完全無料です。
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明光ネットワークジャパングループが運営するITエンジニア向け転職エージェントです。年収1,000万円以上の求人や、残業月30時間以下・リモート可のホワイト求人を多数保有しています。
SESの低賃金・不安定な労働環境に悩んでいるなら、まずは「自分の経験でどれくらいの年収が狙えるのか」を相談してみるのがおすすめです。大手企業からスタートアップまで幅広い選択肢が揃っています。
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ITエンジニアのキャリアアップに特化し、転職時の平均年収アップ額が138万円という実績を持つエージェントです。SESからの年収アップを本気で狙うなら有力な選択肢です。
面接対策を回数無制限で実施してくれるため、面接経験が少ないSESエンジニアでも安心して選考に臨めます。
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IT・Web系に特化したスカウト型の転職サービスです。登録するだけで企業から直接スカウトが届く仕組みで、届くスカウトの約93%が面接確約。
「SESしか経験がないけど、自分を欲しがってくれる企業はあるのか」が気になる方にとって、最もハードルが低い第一歩です。登録してスカウトを待つだけなので、今の業務を続けながら転職活動を始められます。
まとめ
SESを辞めたいと感じる理由は、あなた個人の問題ではなく、SESというビジネスモデルが抱える構造的な問題です。
給与の低さ、案件ガチャ、スキルアップの困難、営業の放置、雇用の不安定さ、居場所のなさ――これらはいくら本人が頑張っても、SES企業にいる限り根本的には解決しにくい課題です。
ただし、SESで積んだ経験は無駄ではありません。複数の現場で開発に携わった経験は、自社開発企業でもSIerでも社内SEでも評価されます。「SESしか経験がないから」と尻込みする必要はありません。
もし今「このままじゃまずい」と感じているなら、まずは転職エージェントに登録して、自分の市場価値を確認してみてください。SESの外には、想像以上に多くの選択肢が広がっています。